理事長あいさつ

「大切なものを日々子どもたちから教わっています」
 「おぎゃー」という我が子の産声を私は聞いていません。それどころか私が我が子に対面したのは、誕生から16時間以上経ってからでした。長い陣痛、人工的に行なった破水、そして緊急帝王切開、輸血・・・つばが飲み込めない、声が出ない、寝返りが打てないと長い長い身体的な苦しみの先に「子どもに会える」とういう希望だけを頼りに、がんばった私に今度は子どもの障がいが告げられました。

 あれから5年、まるで毎日ジェットコースターに乗っているようでした。ミルクが飲めなくこどもの死を覚悟したこと、がんばろうと思った矢先新たな障がいが告げられ生きる希望が見えなくなった日、体調の悪い子どもが笑顔を見せてくれて思わず我が子をだきしめた夜、初めてお座りができ、よろこんだ2歳の頃、眼鏡をかけた3歳、本当にいろんなことがありました。こんな日々はうちだけではありません。子どものお友だちも障がいは違っても、同じような日々をみんな過ごしてきていると思います。

 子どもたちは、どうして障がいを持って生まれてきたのでしょうか?どうして途中から突然、障がいを背負うことになったのでしょうか?毎日、不安や悩みながらの子育ての中で、この子どもたちは、この世に使命を持って生まれてきた「チャレンジド」なのではと思うようになってきました。
そして、親や周りの人々にいろんなことを気づかせてくれています。人間は一人では生きていけないこと、本当の優しさとは何か、利益重視で自己中心的な生き方やスピードだけを重視するような社会からは何も生まれないことなど・・・とっても大切なものを日々子どもたちから教わっています。

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(理事長 古賀裕子と長男 りょうた8歳 2010年)